進化する国産小麦

市販の袋めんや食パンの原材料表示を見ると、先頭に『小麦粉(国内製造)…』と書かれています。
これは国内で製粉された小麦粉を意味し、原材料の小麦の産地は明記されていません。

2017年、新たな加工食品の原産地表示制度が始まり、総菜を含む加工食品において、主原料の産地表示が義務付けられました。(※経過措置期限は2022年3月末)
しかし、パン・めん・菓子類の加工に欠かせない小麦粉の表記については、小麦粉自体が小麦の加工食品に該当するため、最終製造地を表す『国内製造』の表示が認められています。
小麦粉は、原料小麦の総需要量の約8割をアメリカ、カナダ、オーストラリアからの輸入が占め、政府が買い付けたそれぞれの産地の小麦を製粉会社がブレンドして加工するため、原産地の明記がむずかしいのです。
ちなみに国内産小麦100%使用の加工食品には、たとえばラーメンの場合、原材料名 めん[小麦粉(小麦(北海道)、食塩・・・]というふうに、小麦の産地がしっかり記載されています。

小麦粉の主な成分は、デンプンとタンパク質。
タンパク質の80%近くが粘着力と伸びを生む「グリアジン」と、弾力を生む「グルテニン」という物質で、水を加えて捏ねることで2つの物質がからみつき、パンの焼きあがりや麺のコシを左右する「グルテン」に変化します。
小麦粉は、そのタンパク質の多い順に、硬質小麦(強力粉)、中間質小麦(中力粉)、軟質小麦(薄力粉)に加工されますが、タンパク質の多い強力粉は、パン、中華麺、餃子の皮などに。
中力粉は、素麺やうどん、蕎麦のつなぎに。薄力粉はお菓子にと、それぞれの用途に活躍しています。
中でも、パンや中華麺に外国産小麦が圧倒的に使われる理由は、このタンパク質の含有量にありました。
日本では、昔からそうめん、うどん、蕎麦のつなぎに適した「中間小麦」が多く生産されてきました。
それが日本の気候・風土に適した品種だったからですが、タンパク質が少ないためグルテンの形成が弱いとの理由で、ニーズが高まるパンや中華麺の製造に向かないと言われていたのです。

小麦の国内生産量は、1961年度の178万1000トンをピークに減少傾向となりましたが、2000年以降、地産地消や食物自給率の向上を目指し、北海道をはじめ全国各地の生産者や食品会社の努力で、高タンパク質・ミネラル分豊富な国産小麦の生産が、着々と進んでいます。
2020年3月農林水産省の「麦の需要に関する見通し」では、食糧用小麦の総需要量580万トンのうち、外国産輸入量は486万トン、国内産小麦の流通量は91万トン。
その他米粉用国内産米流通量4万トンを見通しています。
今では主食のコメと並ぶほどパンや麺を愛する日本の食卓に、国産小麦の安心できる本当のおいしさが浸透する日を、願わずにはいられません。

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